第十三候 玄鳥至(つばめきたる)【清明1】4月5日~4月9日
燕(つばめ)が南の国から日本に渡ってくる季節。「玄鳥(げんちょう)」はつばめの異名。「黒い鳥」の意味。つばめが巣を作るとその家は栄えるといわれる。



【旬】
花:花水木
行事:花鎮祭(はなしずめまつり)
行事:踏青(とうせい)・・野に出て青草を踏んで遊ぶこと
・お花まつり
4月8日はお釈迦様の誕生日、灌仏会(かんぶつえ)。花の咲きにぎわう季節なので、一般的にお花まつり、花祭りと呼ばれる。
・初がつお
かつおのたたき
暮らしに旬を
第十三候 玄鳥至(つばめきたる)【清明1】4月5日~4月9日
燕(つばめ)が南の国から日本に渡ってくる季節。「玄鳥(げんちょう)」はつばめの異名。「黒い鳥」の意味。つばめが巣を作るとその家は栄えるといわれる。



【旬】
花:花水木
行事:花鎮祭(はなしずめまつり)
行事:踏青(とうせい)・・野に出て青草を踏んで遊ぶこと
・お花まつり
4月8日はお釈迦様の誕生日、灌仏会(かんぶつえ)。花の咲きにぎわう季節なので、一般的にお花まつり、花祭りと呼ばれる。
・初がつお
かつおのたたき
第十二候 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)【4春分-3末候】3月30日~4月4日
雷が鳴り始める時期。春に鳴る雷を「春雷」という。夏の雷と違い、ひとつふたつで鳴りやむことが多く、そのせいかひときわ大きく響くような気がする。まるで春の号砲のよう。

【旬】
木:雪柳
桜貝
蓮華
第十一候 桜始開(さくらはじめてひらく)【4春分-2時候】3月25日~3月29日
いよいよ桜が咲く時期。花と言えば桜をさすほど桜が大好きな日本人。咲いている桜の花はもちろん、散りゆく桜も愛でられてきた。水面に落ちて流れていく桜の花びらを「花筏(はないかだ)」と呼ぶ。


【旬】
魚:桜鯛
木:柳
第十候 雀始巣(すずめはじめてすくう)【4春分-1初候】3月20日~3月24日
雀が巣を作り始める時期。この時期、雀が隠れるほど草がのびることを「雀隠れ」という。若草の間で雀がかくれんぼ。

【旬】
花:辛夷(こぶし)


野菜:わらび
景色:彼岸潮
第九候 菜虫化蝶(なむしちょうとなる)【3啓蟄-3末候】3月15日~3月19日
さなぎが蝶になりはばたく季節。劇的に姿を変える蝶々は「夢見鳥」「夢虫」などの異名を持つ。色とりどりの蝶々はまるで夢を見ながら飛んでいるよう。

この呼び名は古代中国の思想家、荘子の説話『胡蝶の夢』に由来する。
「蝶になる夢を見たけれど、本当の私は蝶で今人間になっている夢を見ているだけではないか・・」という話。
夢と現(うつつ)が混じりあう幻想的な世界を昔の人も感じていたのだろうか。
【旬】
魚貝:鰆(さわら)、あさり、青柳(あおやぎ)
花:蒲公英(たんぽぽ)、ヒヤシンス、かたばみ
野菜:せり
第八候 桃始笑(ももはじめてさく)【啓蟄 次候】3月10日~3月14日
桃が咲き始めるころ。昔は花が咲くことも「笑う」「笑む」といった。どの花も美しく笑っている。

【桃の花】
梅、桃、桜の見分け方は、梅は花びらの先が丸く、桃はとがっており、桜は2つに割れている。
【旬】
花:馬酔木(あしび)
魚介:若布(わかめ)、さより
野菜:新たまねぎ
鳥:かわらひわ
行事:春日祭(奈良の春日大社)
第七候 蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)【啓蟄 初候】3月5日~3月9日
冬ごもりしていた虫が姿を現しだすころ。さまざまな生き物が目覚め始める。

【旬】
花:猫柳、菫(すみれ)
草:つくし
野菜:わらび、ぜんまい
魚:いかなご、鰆(さわら)
第六候 草木萌動(そうもくめばえいずる)【雨水 末候】2月28日~3月4日
草木が芽を吹き始めるころ。いよいよ春めいてくる季節。地面からはいっせいに草の芽が萌え出てくる。
【旬】
行事:ひな祭り。「上巳(じょうし)の節句」。曲水の宴を催し、桃の花を浸したお酒を飲む行事。ひな人形を飾るようになったのは江戸時代から。

節句(せっく)とは「季節の変わり目」のこと。
中国の陰陽五行説に由来して定着した日本の暦における、伝統的な年中行事を行う季節の節目(ふしめ)となる日をさす。
昔は奇数の数字が重なると良くないことが起こるとされていたので、邪気払いの意味をこめて宴会が行われた。
◇五節句
・人日(じんじつ)の節句 ・・1月7日 七草の節句。七草粥。
・上巳(じょうし)の節句・・3月3日 桃の節句。雛祭 菱餅や白酒など。
・端午(たんご)の節句・・5月5日 菖蒲の節句。菖蒲酒。菖蒲湯の習俗あり。関東では柏餅、中国や関西ではちまき。
・七夕(しちせき)の節句 ・・7月7日 七夕(たなばた)。 裁縫の上達を願い素麺が食される。
・重陽(ちょうよう)の節句・・9月9日 菊の節句。 菊を浮かべた酒など
魚介:蛤(はまぐり)
野菜:木の芽あえ
第五候 霞初靆(かすみはじめてたなびく)【雨水 次候】2月23日~2月27日
霞(かすみ)がたなびき始める。霞は春の風物詩。春の霧(きり)を指す。

【旬】
魚:むつ
鳥:雲雀(ひばり)

ひばりは春になると大きな声でさえずり始める。雲の合間から鳴き声が聞こえることから「雲雀(ひばり)」という名前になったとか。
「楽天(らくてん)」もひばりの異名。
景色:朧月(おぼろづき)
春は「霞(かすみ)」、秋は「霧(きり)」と呼ばれる。そして春の「かすみ」は夜になると「朧(おぼろ)」に呼び名が変わる。

花:沈丁花(じんちょうげ)

「三寒四温」。暖かい日が続いたかと思うとまた寒さがぶりかえし冬に逆戻り。このように寒暖が繰り返されること。
第四候 土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)【雨水 初候】2月19日~2月23日
雨が降って土がいくらか湿り気を含みだす。この時期は気温が低いため雨が降ったあとも乾きにくく、さらに雪解けも加わって土がぬかるむ。これを「春泥(しゅんでい)」という。

【旬】
花:雪割草(ゆきわりそう)
野菜:春菊、明日葉
魚:とびうお、ほうぼう
果物:いちご
行事:お伊勢参り
・春キャベツ
キャベツの旬は年に3回。そのうち2月~6月に収穫されるのが春キャベツ。みずみずしく、葉がやわらかいので、サラダや浅漬けなどに。選び方のこつは、葉の巻きがふわっとしてゆるやかなものを。
・お伊勢参り
江戸時代中頃から庶民の間でお伊勢参りが盛んになった。当時は自由な旅が許されなかったが、お伊勢参りなら通行手形が認められたため、一生に一度でも行きたい庶民の夢だった。
そして貴重な旅ゆえ、大阪や京都へ足を伸ばす行楽ともなり、季節のいい春に行くことが多かった。