七十二候一覧

(春) (夏) (秋) (冬)
東風解凍
黄鶯睍睆
魚上氷
土脉潤起
霞初靆
草木萌動
蟄虫啓戸
桃始笑
菜虫化蝶
雀始巣
桜始開
雷乃発声
玄鳥至
鴻雁北
虹始見
葭始生
霜止出苗
牡丹華
鼃始鳴
蚯蚓出
竹笋生
蚕起食桑
紅花栄
麦秋至
蟷螂生
腐草為蛍
梅子黄
乃東枯
菖蒲華
半夏生
温風至
蓮始開
鷹乃学習
桐始結花
土潤溽暑
大雨時行
涼風至
寒蝉鳴
蒙霧升降
綿柎開
天地始粛
禾乃登
草露白
鶺鴒鳴
玄鳥去
雷乃収声
蟄虫戸坯
水始涸
鴻雁来
菊花開
蟋蟀在戸
霜始降
霎時施
楓蔦黄
山茶始開
地始凍
金盞香
虹蔵不見
朔風払葉
橘始黄
閉塞成冬
熊蟄穴
鱖魚群
乃東生
麋角解
雪下出麦
芹乃栄
水泉動
雉始雊
欵冬華
水沢腹堅
雞始乳

 

第七十二候 雞始乳(にわとりはじめてとやにつく)【24大寒-末候】1月30日~2月3日

第七十二候 雞始乳(にわとりはじめてとやにつく)【24大寒-末候】1月30日~2月3日

鷄が卵を産み始める時期。とやは「鳥屋」、鳥を飼っておく小屋。

・いたづらに寝る夜の夢をいさめてや ここに鳴ふる鶏の声ー後柏原天皇

・夜をこめて鳥の空音は謀るとも よに逢坂の関は許さじー清少納言『後拾遺集』

 

【旬】

木:柊(ひいらぎ)
ギザギザの葉が特徴的な木。昔はひりひり痛むことを「疼ぐ(ひいらぐ)」といい、そこから「柊(ひいらぎ)」になった。白く小さな花が付く。

柊(ヒイラギ)

 

木:海桐(とべら)
元々は海岸沿いに生える木で、最近では町にも植えられている。

 

 

 

 

 

第七十一候 水沢腹堅(さわみずこおりつめる)【24大寒-次候】1月25日~1月29日

第七十一候 水沢腹堅(さわみずこおりつめる)【24大寒-次候】1月25日~1月29日

沢に水が厚く張り詰める頃。水沢(すいたく)は水のある沢。厳寒の時期、厚い氷には周りの景色が映る。それを氷面鏡(ひもかがみ)という。

 


【旬】
風物:氷柱(つらら)

滑るような感じを表す「つらつら」が変化したもの。

清少納言は「水晶の滝」にたとえて美しさをたたえている。

「 銀(しろがね)などを葺きたるやうなるに、水晶の滝など言はましやうにて長く短く、ことさらにかけわたしたると見えて、いふにもあまりてめでたきに・・」

(訳:屋根は白銀を葺いたような美しさで「水晶の滝」などと言いたくなる様子で、つららが長かったり短かったり、趣きのあるように掛け渡しているように見えて言葉にできない美しさで・・)


花:蝋梅(ろうばい)

梅の花のような馥郁(ふくいく)とした香り。「唐梅」「南京梅」などとも呼ばれた。

中国では梅、椿、水仙、蝋梅を「雪中の四友(しゆう)」とも呼ぶ。


風:虎落笛(もがりぶえ)
あたりの空気を引き裂くような音はさながら冬のクライマックス。

 

 

 

 

第七十候 欵冬華(ふきのはなさく)【24大寒-初候】1月20日~1月24日

第七十候 欵冬華(ふきのはなさく)【24大寒-初候】1月20日~1月24日

「蕗の薹(ふきのとう)」が雪の中から顔を出し始める。食用にするのは若い花茎。ほろ苦い早春の味。

 

【旬】
植物:木瓜(ぼけ)

平安時代に中国から渡来。「ぼくか」が「ぼけ」に。小さな瓜のような実がなるのでこの名が付いたとも。春の季語。

家紋のときは「もっこう」と読む。「織田木瓜(おだもっこう)」など。信長の父織田信秀が主家である尾張守護斯波氏から賜ったとされる。(※朝倉氏との説もあり)


 

魚:鰤(ぶり)

 


星:昴(すばる)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

24.大寒(だいかん)1月20日(冬6)

24.大寒(だいかん)1月20日(冬6)

二十四節気の最後、大寒です。一年で最も寒い時期。最低気温もこの時期になることが多いようです。

寒稽古、寒中水泳など寒のうちに体を鍛えると丈夫になる言われています。また寒海苔、寒卵など、寒のうちに生まれたものは上質だったり。厳しい寒さを乗り越えることで不思議な力が宿るのかもしれません。

大寒

第七十候 欵冬華(ふきのはなさく)【24大寒-初候】1月20日~1月24日

第七十一候 水沢腹堅(さわみずこおりつめる)【24大寒-次候】1月25日~1月29日

第七十二候 雞始乳(にわとりはじめてとやにつく)【24大寒-末候】1月30日~2月3日

 

 

第六十九候 雉始雊(きじはじめてなく)【23小寒-末候】1月15日~1月19日

第六十九候 雉始雊(きじはじめてなく)【23小寒-末候】1月15日~1月19日

キジが鳴きはじめる時期。雉は日本の国鳥。オスが「ケン、ケン」と甲高く鳴き、美しい羽を「ホロロ」と打ち鳴らす。

「けんもほろろ」は冷たく無愛想に(断る)という意味だが、雉の鳴き声が無愛想だからだとも言われる。

父母のしきりに恋し雉の声ー芭蕉
(ちちははのしきりにこいしきじのこえーばしょう)

【旬】
行事:小正月(こしょうがつ)
旧暦では1月15日が一年で最初の満月の日。この日を祝った名残が各地に残る。「餅花」「小豆がゆ」「どんど焼き」など。成人式が行われる時期でもある。

作物:小豆

鳥:尉鶲(じょうびたき)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第六十八候 水泉動(しみずあたたかをふくむ)【23小寒-次候】1月10日~1月14日

第六十八候 水泉動(しみずあたたかをふくむ)【23小寒-次候】1月10日~1月14日

地中では、凍った泉が動き始める時期と解釈されている。「水泉(すいせん)」は湧き出る泉のこと。地下水は普通凍ることはないが、昔の人は氷が溶け始めたと思ったのかも。

【旬】
風物:日向ぼっこ

海藻:昆布
こんぶの語源はアイヌ語の「kombu」からとも。

行事:鏡開き

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第六十七候 芹乃栄(せりすなわちさかう)【23小寒-初候】1月5日~1月9日

第六十七候 芹乃栄(せりすなわちさかう)【23小寒-初候】1月5日~1月9日

芹が盛んに生育するころ。「春の七草」にも入っている芹だが寒の中で採れる芹が美味。

【旬】
行事:七草の節句。

「春の七草」の入った七草がゆを食べて無病息災を祈る風習。(せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ)「若菜摘み」と言い、野に出て野草を摘む。

君がため春の野に出でて若菜つむ わが衣手に雪は降りつつ
ー光孝天皇

 

植物:葉牡丹(はぼたん)
色とりどりの葉を牡丹に見立てた葉牡丹。日本では観賞用に改良。正月の飾りなどにも使われる。

 

風:花信風(かしんふう)
花の咲く時節の到来を告げる風。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

23.小寒(しょうかん)1月5日(冬5)

23.小寒(しょうかん)1月5日(冬5)

この日から「寒の入り(かんのいり)」となります。

「小寒(1/5~)」「大寒(1/20~)」を合わせた節分までの30日間が「寒の内(かんのうち)」と呼ばれる期間で、1年で最も寒い時期となります。(1/5~2/4頃まで)

夜空の星がきれいに見えるころでもありますね。

 

小寒

第六十七候 芹乃栄(せりすなわちさかう)【23小寒-初候】1月5日~1月9日

第六十八候 水泉動(しみずあたたかをふくむ)【23小寒-次候】1月10日~1月14日

第六十九候 雉始雊(きじはじめてなく)【23小寒-末候】1月15日~1月19日